1996年公開の映画『ザ・ロック』。
かなり昔の映画だけど、自分にとっては今見ても面白い作品のひとつ。
というより、何度見てもまた見たくなる。
派手なアクションや緊張感のある展開はもちろんだけど、自分がこの映画を好きな理由は、それだけじゃない。一番大きいのは、やっぱり人だと思う。
まずキャスティングがいい
ショーン・コネリー。
ニコラス・ケイジ。
エド・ハリス。
この3人だけでも十分豪華なのに、マイケル・ビーン、デヴィッド・モース、ウィリアム・フォーサイスなど、脇を固める俳優までいい。
久しぶりに見ると、「こんなに濃いキャストだったっけ?」と思うくらい。
主役だけが目立つ映画じゃなくて、脇役にもちゃんと存在感がある。
このあたりが、何度見ても飽きない理由のひとつだと思う。
現場を知らない化学の専門家と、現場を知り尽くした男
ニコラス・ケイジ演じるスタンリー・グッドスピードは、FBIの化学兵器の専門家。
知識は一流。でも、バリバリの実戦要員ではない。
そんな男が組むことになるのが、ショーン・コネリー演じるメイソン。
こちらは正反対。知識で状況を見るグッドスピードと、経験や勘で状況を見るメイソン。
言ってしまえば、「頭で分かっている男」と「体で分かっている男」。
この二人のデコボコ感が、自分はかなり好きだ。
ニコラス・ケイジが必死になっている横で、ショーン・コネリーが妙に落ち着いている。
考え方も行動も違う。最初から息ピッタリというわけでもない。でも、そのズレがあるからこそ面白い。
物語が進むにつれて、二人の関係の見え方が少しずつ変わっていくのもいい。
ここは細かく書かない。
初めて見る人には、映画の中で楽しんでほしい。
メイソンを見ると、どうしても007を思い出す
これは完全に自分の主観。
ショーン・コネリー演じるメイソンを見ていると、どうしてもジェームズ・ボンドを思い出してしまう。
英国人らしい雰囲気。妙な落ち着き。知識と機転。
そして、あの身のこなし。「もし007が年を取って、その後まったく別の人生を歩んでいたら……」
なんて想像したくなる。もちろん、メイソンとジェームズ・ボンドは別の人物。
でも、ショーン・コネリーだからこそ生まれるこの感じも、『ザ・ロック』を見る楽しみのひとつだと思っている。
ハメル准将だけでなく、その隣にいる男もいい
エド・ハリス演じるハメル准将の存在感も、この映画には欠かせない。
ただ、自分が見返すたびに気になるのが、准将のそばにいるバクスター少佐だ。
単なる「上官と部下」という関係には見えない。
長い時間を一緒に過ごしてきた友人同士のような信頼や、准将という人間への理解が、ところどころに見え隠れする。
命令されているからそばにいる、という感じではない。准将が何を考えているのか。なぜそこまでやるのか。
それを理解したうえで、そばにいるように見える。
また、准将と周囲の人間との間に立つときも、この人物がいい味を出している。
前に出て派手に目立つタイプではない。
でも、バクスター少佐がいることで、ハメル准将という人物にも厚みが出ているように感じる。
単純に「善と悪」で分けにくいところが好き
『ザ・ロック』がただのアクション映画で終わらないと思う理由が、ここ。
登場人物を、「こっちは正義」「こっちは悪」と単純に分けにくい。
もちろん、やっていることには善悪がある。
でも、それとは別に、「なぜ、この人はここまでやるのか」という部分がある。
金やプライドを優先して動く人間もいる。
一方で、自分なりの義や信念で動いているように見える人間もいる。
そして見ていくうちに、「あれ、この人を単純に悪者って言っていいのかな」
と思う瞬間が出てくる。自分はそこが好きだ。
最初から事情を全部説明してしまうと、この映画の面白いところをひとつ奪ってしまう気がする。
だから、ここも詳しくは書かない。実際に見ながら、それぞれの人物をどう感じるか楽しんでほしい。
派手な映画だけど、結局は人間が面白い
ヘリコプター。特殊部隊。化学兵器。要塞のようなアルカトラズ島。
いかにも90年代の大作アクションらしい要素がこれでもかと入っている。
でも、自分が何度も見返したくなるのは、派手だからだけじゃない。
実戦経験のない化学の専門家。修羅場を知り尽くした男。強い信念を持つ准将。
その准将を長年そばで見てきた人物。そして、それぞれ違う理由で動いている人間たち。
結局、この映画は人間が面白い。
昔見たときと、今見たときでも、気になる人物が少し変わったりする。
そういう映画は、何度見ても面白い。
『ザ・ロック』はどこで見られる?
※配信状況は2026年8月時点のものです。変更される場合があります。
現在、『ザ・ロック』はDisney+で見放題配信されています。
また、Amazonではレンタル・購入版があり、ほかにもレンタル配信を行っているサービスがあります。
昔見た人なら、久しぶりにもう一度。
まだ見たことがない人なら、できればあらすじを調べすぎずに見てほしい。
自分は、何度見てもやっぱり好きな映画だ。
※配信状況・料金は変更される場合があります。視聴前に各サービスで最新情報をご確認ください。
